南風原町の心療内科|沖縄|こころのクリニックさくら

心療内科精神科の薬について 誤解や偏見

心療内科精神科の薬には抗精神病薬や抗うつ剤、気分安定薬、抗不安薬、睡眠薬等があります。病気や症状に応じて医師は薬を処方します。

薬というと「薬はいらない、気分転換で治る、気持ちを強くもてば治る、心が弱いから病気になる」「副作用が強い」「薬漬けにさせられる」「依存になる」と考える方もいるかもしれません。病名や処方薬をインターネット等で調べ、マイナス面の情報を知り過剰な不安を抱く方もいるでしょう。

病状が軽ければ、服薬しなくても、気分転換、休養、プラス思考に変えるなどで回復することもあります。しかし、心療内科精神科の病気には、脳の神経の働きが乱れることで生じるのもあります。脳の神経の問題なので「心が弱い」というのは誤解であり偏見です。当然、心が弱いので神経の働きが乱れるのでもありません。病気になったせいで「心が弱い」と誤解されることはあるかもしれません。薬は脳の神経の働きの乱れを改善させることができるのです。

最近の薬は副作用が少なくなっていますが、大量に薬が処方された場合や体質によっては副作用がでることがあります。その場合には減薬や変薬することで副作用は改善します。「薬漬け」についてですが、病状が重くやむなく大量の処方がなされる場合もあります。それでも改善したら徐々に減薬できます。「依存」についてですが、例えば、睡眠薬を飲んでいる方が急にやめると、眠れなくなったりします。それで「依存になった」と思う方もいるのかもしれません。急にではなく、時間をかけて徐々に減薬すれば、やめやすくなります。また、病気によっては再発防止のために長期にわたって薬を飲み続ける必要があります。それを「依存になる」と誤解することもあると思われます。

誤解や偏見のために、薬を飲めば改善するのに、薬を用いない治療にこだわり続け、病状が悪化したり長引いたりして、かえってQOL(生活の質)が悪くなったりすることもあると思われます。適切に薬を用いることで、改善しQOLは向上します。誤解や偏見で薬を飲まない、飲ませないことがあるのは非常に残念に思います(家族や知人などが、病気への理解が乏しく治療を妨げ、かえって回復の支障になることがあるのは非常に残念です。家族が薬をやめさせて病状が悪化したケースもあります)。

薬は数段階の臨床試験などの厳しい審査を経て、安全性と効果があるとの結論に至り国に認められるのです。誤解や偏見、マスコミの偏向報道(テレビや新聞は中立の立場で情報を提供していないように思えます。医療だけでなく、外交、政治など含む)、ネット上で公開されている個人の体験記や感想(この文章もある医師一人の意見ですが・・・)、『薬は使わなくても治ります』といった宣伝などの美辞麗句に惑わされないことも大切だと思います。